Ontology
自分の分野で使う語彙を Mem のエンティティ型として定義し、知識グラフを自分の考え方に合わせて整理します。設定は任意で、対話から作成でき、いつでも元に戻せます。
Mem は抽出したすべてのエンティティに型を付けます。初期状態では concept、product、method、term などの汎用的な語彙を使います。多くの場合はそれで十分です。Ontology を設定しなくても、既存の機能が使えなくなることはありません。
ただし、専門分野には固有の名詞があります。抗体研究のチームが扱うのは、漠然とした product や concept ではなく、cell line、assay、antibody、target、protocol、instrument です。訴訟チームなら、matter、client、opposing party、statute、filing、deadline を使います。
Ontology は、あなたの分野の語彙を Mem に伝えるための仕組みです。設定すると、エンティティ抽出はその語彙に沿って判断します。同じ実在の対象が別々の型に分かれにくくなり、知識グラフを型ごとに見たり質問したりできます。
開く場所
Graph を開き、右側のパネルで Types を選びます。
Ontology は、グラフから切り離された設定画面ではありません。型はグラフ上の対象が何であるかを表すため、実際のエンティティを見ながら判断するのが自然です。Types を開くと型表示になり、離れるとグラフは元の表示に戻ります。
最初に試すこと
Graph → Types を開きます。Ontology をまだ設定していない場合、Mem がこれまで抽出したエンティティが灰色で表示され、抽出時に使われた汎用的な型ごとに並びます。
自分の仕事を一文で説明してください。例:“We are an antibody discovery team.”
Mem は実際の知識グラフを読み、すでに登場している語彙から Ontology の下書きを作ります。それぞれの候補が何件のエンティティをカバーするかも表示します。下書きを承認すると、キャンバスがあなたの型と色で整理されます。
最初の設定はこれで完了です。空のフォームを埋めたり、自分で schema を設計したりする必要はありません。
キャンバスの見方
Ontology を設定すると、型表示にその内容が反映されます。
- 色は型を表します。 型ごとに色があり、その型を持つエンティティは同じ色になります。
- 灰色は Ontology にまだ含まれていない語彙です。 Mem が以前使ったものの、現在の語彙体系でカバーされていない型は灰色のままです。未処理の項目として、そのまま確認できます。
- ほかの内容は背景に下がります。 型表示中は Memory、Thread、ドキュメントが暗くなり、エンティティに集中できます。
- まとまりがある場所だけを領域として表示します。 同じ型のエンティティが実際に集まっている場合は、Mem が領域を描いて名前を付けます。集まっていなければ、見た目のためだけに境界を作ることはありません。
型にカーソルを合わせると、その型に含まれるエンティティだけが強調されます。クリックすると対象へ移動し、もう一度クリックすると解除されます。
語彙を Ontology に加える
方法は二つあり、どちらも一つの操作で済みます。
既存の型へドラッグする。 灰色の語彙を色付きの型へドラッグします。Mem は、その型の別表記として記録します。古い表記を使っているエンティティがある場合は、変更後の状態を先に表示し、適用するかどうかを確認します。
独立した型として残す。 その語彙自体を一つの型として扱うべきなら、新しい型として Ontology に追加できます。
提案
Mem は語彙の変化を見て、小さな修正を提案します。実質的に同じ二つの型、正式な型にしたほうがよい頻出語、繰り返し現れる表記などが対象です。各提案には理由が一文で表示され、カーソルを合わせると影響するエンティティを確認できます。
あなたが承認しない限り、Mem が Ontology を変更することはありません。
既存のエンティティを移す
型の名前を変えても、知識グラフがすぐに書き換えられることはありません。Mem は実際のノード上で移行結果をプレビューし、対象のエンティティを変更後の色で表示して件数を示します。適用すると移行し、取り消すと何も変わりません。
移行先に同じ名前のエンティティがすでにある場合、その項目はスキップされ、件数が表示されます。
Mem がしないこと
- Ontology の設定を必須にはしません。 未設定でも、Mem はこれまでどおり動作します。
- Ontology にない型を理由に抽出を失敗させません。 新しい語彙は記録して表示します。拒否したり、架空の型へ勝手に入れたりしません。
- Ontology を自動で変更しません。 すべての提案は承認が必要です。
- 古い語彙を捨てません。 廃止した型も別名として残るため、以前のエクスポートを再インポートできます。
ターミナルから操作する
画面上の操作はコマンドでも実行できます。
nmem ontology show # types, coverage, and unclaimed words
nmem ontology draft "antibody discovery lab" # draft one from your graph
nmem ontology proposals # the review queue
nmem ontology accept <id>
nmem ontology retype --from CELLLINE --to CELL_LINE # preview
nmem ontology retype --from CELLLINE --to CELL_LINE --applyデータを変更する操作には明示的な確認が必要です。draft は下書きを適用するコマンドを表示します。retype は既定ではプレビューのみで、--apply を付けた場合にだけ実行されます。
AI ツールから使う
MCP で接続した Agent もこの語彙を読み、従うことができます。ontology_read は型、説明、例を返します。entity_search は書き込む前に再利用できるエンティティを探します。ontology_propose は提案をレビュー待ちの一覧に追加します。
Agent は提案できますが、Ontology を変更できるのはあなたです。
必要なもの
対話から下書きを作る機能と自動提案には、ツール呼び出しに対応したモデルが必要です。リモートプロバイダーまたは Nowledge AI を利用できます。Ontology の閲覧と手動編集は、どの環境でも使えます。